君待ち人







震える肩を抱く無骨な手を拒むことなく、受け入れた。


私って、こんなに脆く、弱かったっけ?




脳裏に、待ち人を待つ凪雲先輩の姿が過った。


凪雲先輩は今公園で、何をしているんだろうか。

何を感じて、何を思って、何を考えているのだろうか。



桜に紛れる、凪雲先輩の儚い横顔を思い出す。

温度が一度、下がった感覚に陥った。





「白河くん」


「ん?」




「どうやったら勇気が出るのかな」




私にも勇気があったら、覚悟があったら。

もしかしたら、私も強く、変われるかもしれない。



私に勇気がないから、誰かの胸を借りて泣くしかできないのかもしれない。




私が強くなったら、勇気が湧いてくるのかな。

私が弱いから、ちっぽけな覚悟さえ芽吹かないのかな。




希望が目に見えて、触れることができたなら、凪雲先輩との距離が縮まるのかな。