君待ち人





数秒の静寂の後、副会長はわずかに、それでも優しく微笑んだ。


その笑みは私の心を奪い、グッと締め付けさせた。




「いいよ」



たった一言。

嫌々という気持ちなんて微塵も感じないほど、爽やかな返事だった。




その時、私は決意した。



ここで彼と一緒に、あの男の子を待とう。


そして今年こそ、あの約束を果たそう、と。





「あの、副会長は……」


「凪雲でいいよ」



「凪雲……先輩は誰を待っているんですか?」





凪雲先輩は、ただ鮮やかな青い空を見上げて微笑んだまま、何も言わなかった。



言いたくないのだと、すぐに察した。


立ち入っちゃったこと聞いちゃったな。




でも、凪雲先輩の横顔はどこか切なくて、今にも泣きそうに見えた。