人を……?
私と、同じだ。
でも、あの男の子ではない。
私が待っている男の子は、私と同い年。
副会長は、高校三年生。私は一年生。
同い年じゃない時点で、違う。
「私も、人を待つためにここへ来ました」
ひとひらの桜の花びらが、彼の頭の上に落ちた。
初めてだ。
人を、こんなにも綺麗で、儚いと感じたのは。
副会長のダークブラウンの髪と、切ないほど美しい桜が妙に合っていて、思わず息を呑む。
目が離せなくなるほど、言葉が見つからなくなるほど、この光景に見惚れていた。
「……そっか、君もか」
副会長が言ったからとか、適当な解答だとか、疑わないんだ。
信じてくれるんだ。
なんとなく嬉しかった。
だからだろうか。
「私も副会長と一緒に、放課後ここで人を待っていてもいいですか?」
つい、そんなお願いをしてしまったのは。
胸が、異様にざわめく。
まるでこれが、何かの始まりのように。
――いや、これは確かに、何かの予兆だった。



