「す、すごいですね、凪雲先輩。格が違います」
どうしよう。「すごい」しか出てこない。私に語彙力ないのがバレてしまう。
「そんなこと言ったら空のほうがすごいよ」
「……空?」
「生徒会長のこと」
ビリッ、と電流に似た苦痛が喉元を襲った。
そういえば会長の名前って、遊理空だった。
名前で呼んでるんだ……。
おかしいな。なんでこんなに衝撃を受けてるんだろう。二人の仲の良さは知っているし、決してありえない話じゃないのに。
「会長、凪雲先輩よりすごいんですか?」
「すごいよ。英語と数学百点だし」
「えぇぇ!すごすぎです、会長……」
些細な痛みをなかったことにして、凪雲先輩の上を行く会長の頭の良さに脱帽した。
百点が二教科もあるなんて。
私はあとどれだけ努力したら、そんなすごいことを成し遂げられるんだろう。……少なくとも、あと五百倍はしなきゃいけなそうだな。道のりは長い。トホホ。
「生徒会にはそんな人が多勢いるんですか?」
「百点を二つも取れる人なんて空しかいないよ」
「ですよね。そんなすごい人がいっぱいいたら、驚きを通り越して焦ってましたよ」



