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「ただいま…」



「あ!美奈おかえり。ご飯出来てるよ?」



お母さんがキッチンから ひょこっと顔を出す。




「ゴメン…。いらない」



あたしは二階の自分の部屋へと上がった。



「はぁ…」


ため息しか出てこないよ…



あたしは買ったばかりの鏡を取り出して自分の顔を見た。



今の自分は笑っていなくて酷い顔。



こんな顔…尚陽くんに見せられないよ。



「笑わなきゃ…」



そうだよ!


まだ彼女って決まったわけじゃないんだから…



「えぇい!元気だせ自分!!」




あたしは自分の顔を両手で包み込む。