そして尚陽くんは、あたしを家まで送ると、「はいっ」と言って、あたしの手のひらに飴を置いて帰っていった。
あたしは、その背中をずっと見つめていた。
この飴は宝物だ…
あたしは部屋に入り、速攻ベッドにダイブした。
「ヤバい…ドキドキする」
あたしの心は完全に尚陽くんで いっぱい。
先輩にフラれて、くよくよしてた時の自分がウソみたい。
でも、尚陽くんのことが好きって気づいたのは良いけど…これから どうしよう…
こ…告白とか…?
「むっ…無理!告白なんて無理ムリ!」
どうしよう…
とっ…とにかく明日、佳奈美に相談してみよう!
あたしは窓から空を見上げた。
「好きだよ…尚陽くん…」
そう呟いて、気がついたら眠りについていた。


