「あはは!何してんの美奈~。もしかして図星?」
佳奈美がニヤニヤしながら聞いてくる。
「ち…違っ…んなっ…」
「あはは! 図星だ~」
「ちっ違うよ!!好きなんかじゃ…ないよ…」
きっと今のあたしの顔は真っ赤だと思う…。
「とにかく…好きじゃないよ…」
「…美奈は素直になりなさい!」
佳奈美はそう言って あたしの頭をポンポンっとして去っていった…
「素直に…?」
あたしの素直な気持ちって何だろう…?
どくんどくんと胸が波打つ。
そんなことを考えていたら、授業が始まった。
さっきまで居なかった尚陽くんも戻ってくる。
それと同時に あたしの鼓動は早くなった。


