「ただいま~」
「美奈ぁあぁああ!! そこどけぇえ!!」
「へっ!?」
奥からお兄ちゃんが ものすごい勢いで走ってきた!!
「そっ…そんなに走って どうしたの!?」
「デッ…デートなのに寝過ごして…うぅ…」
――デート…?
って
「えぇええ!!? お兄ちゃんが!?」
「なっ…わ…悪いかよ!?」
あの妹離れできなかったお兄ちゃんが!?
「なになに? 彼女~?」
「ばっ…バカやろ!! そんなんじゃねぇよ…オレの片想いだよ…。
って そんなこと言ってる暇なんかねぇ!!
行ってくるーー!!」
お兄ちゃんはドアを壊しそうなくらい思い切り開けて飛び出していった…


