―翌日…
「尚陽くん、今日こそ頑張って見つけようね!」
「おー!」
あたしたちは昨日と同じように、登山口から登り始めた。
「美奈、ちょっとこれ見てよ!」
「へ?」
「じゃじゃーん!」
効果音と共に、尚陽くんの手のひらから現れたのは…
きゅうり…?
「きゅうり?」
「そう!マムシ対策!」
あたしは訳が分からず首をかしげる。
今、この人の考えてることが、ちょっと…いや、かなり分からない。
「尚陽くん、頭でもぶつけたの?」
「違うって」
だって、きゅうりでマムシ対策しようだなんて…
何だか、話の意味が分からない…


