でも、あたしたちは“白い花”を見つけに来たんだ。
こんなこと(?)で、立ち止まってられないよ!
「よしっ!尚陽くん行くよ!」
「ひょえー!」
尚陽くんが、お〇まつくんの「シェー」みたいな恰好をしている。
誰だよアンタは。
「止めとこうよ美奈ー…。マムシって怖いんだよ、かぶり付いてくるんだよ。」
「かぶり付きません!」
明らかに目が泳いでる尚陽くんの頭を軽く叩く。
「お兄ちゃんと由陽さんに…喜んでもらいたいんだもん!」
「でも俺ビビりだもん!」
コイツ…
「じゃあ、あたし一人で行くよ。」
「ちょっ、美奈っ」
登山口へと入ろうとしたあたしの肩を尚陽くんが掴む。