20分後―…




あたしと尚陽くんは、いつものカフェに来ていた。



「で、提案って何?」


尚陽くんが砂糖たっぷりのミルクティーをかき混ぜながら言った。



「あのね、これ見て」



あたしは尚陽くんに例の絵本を差し出した。



「白い花…?」



「そう!お兄ちゃんが好きな花。そして由陽さんにとっても思い出の花。

だから…二人の結婚式に、この“白い花 ”を花束にして贈りたいの!」





二人を祝福して…二人がずっとずっと一緒にいられるように…



二人が大好きな花を、結婚式という大切な日に贈りたいんだ。