「ありがとう。わざわざ。」
尚陽くんは微笑んで あたしからハンカチを受け取った。
「じゃあ…行こうか?」
「うんっ!」
あたしは尚陽くんにトコトコ着いていく。
尚陽くん…背中大きいなぁ…
身長は そんなに大きくないけど、なんだか後ろから見ると男の子って感じがするなぁ…
そんな風に尚陽くんの背中を見つめていると…
「!?」
急に後ろから手首を掴まれた!!!
あたしは誰ものかに手首を捕まれたまま、動けなくなっていた。
それに尚陽くんも気がついた。
あたしは恐る恐る振り返ると…見知らぬ男の人が あたしの手首を掴んでいた。