「さむ~い」



あたしは首に巻いているマフラーに顔を埋めた。


季節は冬、12月。



尚陽くんとのデートから1ヶ月ちょっと。


相変わらず天然でバカな尚陽くんだけど、波乱も無く、穏やかな日々が流れている。



ラブラブで熱々な冬にしよう~なんて思ってても…寒いものは寒い…


登校中も凍りそうだよ…



「美奈~おはよっ!」


「佳奈美おはよ~」



髪の毛をくるくる巻いている佳奈美があたしの背中をパシッと叩いた。



「佳奈美どうしたの?今日は髪の毛に気合い入ってない?」


「…別に~?」



佳奈美が少し俯いた。


「じゃあ、あたし今日は日直だから先に行くね~」



振り切るように、佳奈美は走り去ってしまった。



…怪しい…



髪の毛を巻いてくるなんて…佳奈美らしくない…。



絶対絶対なにかあるはずだー!!



「こうなったら…」



突き止めるしかない!!