季節外れの海は、あたしたち以外誰もいなかった。
尚陽くんもあたしも、裸足になって海に入った。
だけど…
「冷たい~!!」
「もう冬だもんね~」
かなり冷たい…
「俺もう限界!」
尚陽くんは砂浜に上がった。
あたしも上がろうと、尚陽くんに着いていこうとすると…
―バシャアーーッ!!
「きゃぁぁああ!!?」
大きな波があたしを襲った…。
案の定、あたしはまたびしょ濡れに…
もう泣きそうだ…
「美奈大丈夫!?」
「尚陽くん…」
今日のあたし、水難の相でもあるのかしら…?
「ごめんね…。尚陽くんの服、びしょ濡れにしちゃって…」
タオルであたしを拭く尚陽くんに言う。
「別に良いよ。俺は大丈夫だから。美奈こそ大丈夫?」
「~~…ゴメン…」
あたしったら本当にカッコ悪い…


