「行きません!!」
「良いじゃん」
良くない!!
あたしは尚陽くんの方へ顔を向けて、目でSOSを訴える。
が、既に尚陽くんの顔は不機嫌MAX…
今にも怒りだしそうな尚陽くんが口を開いた。
「バナナ先輩、向こう行ってもらえますか?そんなに美奈が良いなら、あ、そっちに美奈に似てる女の子居ますよ?ほら!」
えぇぇーー!!?
そんな無茶苦茶な…
「誰がバナナだ!?」
先輩が尚陽くんに殴りかかろうとする。
ウソッ……ヤバい!!
先輩の拳が尚陽くんの顔面に殴りかかろうとした…………
あたしは反射的に目を瞑る。
どうしよう…先輩はケンカも強いのに…尚陽くんが殴られたら…どうしよう!!