「尚陽くん…さっきはありがとう…カッコよかったよ!」
あたしは顔が真っ赤になるのを感じつつ、尚陽くんに話しかけた。
「別に良いよ。オレ、バナオ先輩みたいな人好きじゃないから…」
あれ?
また名前変わってる?
「うん。ありがとう…」
駅に着き、ホームで二人並んで電車を待っていると…
後ろから視線を感じる…
振り返ると、やっぱり先輩がこっちを見てる…
もぉぉぉ!!!
何なのよ!!
そして案の定、先輩はあたしの所へと近付いてくる。
「美奈」
先輩が口を開く。
「な…何ですか」
「これからさ、オレと二人で学校行かね?」
―はっ!?
隣に尚陽くんが居るのに どうしてそんなこと言えるのよ!?