「昨日貸してくれたじゃん!!」



「ん~…そうだっけ?」



「うん! だから返す……」



あたしは鞄の中をあさる。




―が…







「無い…?」







あっ そうだ!!


あたし洗濯して干してきちゃったんだ!!





「無いの?」




「ごっ ごめんなさい…家に忘れてきた…」



「んー だったらケータイの番号教えて?」




え?




「何でですか…?」



「また会おうよ。ハンカチは その時で良いから。」






―えっ…






「うん!!」






また…




また会えるんだぁ…






その日、尚陽くんとケータイの番号を交換して、あたしはルンルンで家に帰った。