『好きです。 入学した時から安堂くんのことが好きでした。 付き合ってください…!』 『…ごめんね』 あの日、俺は高校に入学してから20回目くらいの告白を受けていた。 もちろん、答えはNOだけど。 『わかった……。 聞いてくれてありがとう……』 その子がそう呟き、俺に背を向けて走り出した時、俺の視界に、体育館の物陰に隠れる人の姿が映った。 ……あれ、もしかして。 驚きは確信へと変わっていく。 俺が、間違えるわけねぇし……。