遊び女は毎日のように

種類の違うケーキをつまむ。

しかし、同じ味が再び口に

運ばれることはない。

その時限りの限定品。


「ごめん、やっぱり無理。」

「別れよう。」

口に運ばれて決まって三日後

種類の異なるケーキたちに告げられる

決まった台詞。

ケーキたちが背後で立ち尽くすにも

関わらず前を向いて歩く。

でも、彼は泣いたりなんてしない。

だって、彼は私がいなくても大丈夫でしょ?

だって・・・

チャラ女。遊び女。

人にそう呼ばれ感情をなくした少女。