血の雫








僕も、あんな風に世間からバッシングされる?

母さんのように、悪口を言われる?



ムーンライト家次期当主予定の僕が吸血出来ずに死んだと知ったら。

父さんやムーンライト家に仕える使用人も、僕を非難するだろう。



そんなのは嫌だ。

そうじゃなくても僕は、学校で嫌な思いをしてきたんだ。

あんな思いをするのはもう…沢山だ。






「アキナ……」




僕はこぼれ落ちた涙を拭い、アキナを見る。

涙のせいなのか、視界が揺れる。

揺れる視界の中、何も知らないで眠るアキナ。

首筋が、やけに目立つように感じた。





「……アキナ。
ごめんね…?」




僕の左肩に乗るアキナの頭に、そっと自分の頭を乗せた。

耳の辺りにアキナの髪の毛を感じ、くすぐったく思う。




「……ん?」




まだまだ眠たげな声がして、僕は急いでアキナから離れる。

そして思い切り両手で目元を拭った。