「ドロップはいずれムーンライト家を継ぎますから、あなたとずっと一緒にはいられません。
ですが、わたしはドロップをあなたとあんな別れ方で別れてほしくありません」
ドロップと、あのまま別れても良いの?
―――良くないに決まっている。
「あたしも嫌です。
あたし、ドロップにちゃんとお別れも言っていません。
別れるのは…そう言われると、確かに仕方ないかもしれません」
本音を言うと、別れたくない。
ずっとドロップと一緒にいたい。
だけどドロップは吸血鬼界を背負う存在になるんだ。
そんな重要な立場のドロップを、人間界にずっと住ませるわけにはいかない。
ドロップにはドロップの、住むべき場所があるのだから。
「あたし、ドロップを探してきます」
「わかりました。
長々と昔話に付き合っていただき、ありがとうございました」
丁寧に頭を下げるプラートさん。
「こちらこそ色々な話を聞かせてくれて、ありがとうございました。
…あ、1つ聞きたいことがあるんですけど」
「何ですか?」
「ドロップって、何か人間にはない能力って持っているんですか?」
「持っていますよ」
「その能力の中に、テストをシャーペンとかに解かせる能力とか、バスケの試合で使える能力とかってあるんですか?」


