授業の開始を知らせるチャイムの数秒前に体育館に滑り込んだ私たち二人。



二人揃って授業開始直前に尿意を催してしまったのだ。



「「ギリギリセーフ!!!!!」」


二人揃って同じ調子で叫ぶと、クラスのみんなが「息ぴったりだね」って笑う。


なんだかちょっぴりくすぐったい。


目がとても小さい体育の女の先生も小さい目を精一杯折り曲げて微笑みながら「それでは始めまーす。」と言い、委員長の「お願いします!」という声にみんなが続いて、授業がはじまった。


授業中に見かける奏ちゃんはすっごくバスケットボールに扱いがなんというか、格好良い。


中の上くらいの運動神経の私に比べて、奏ちゃんは上の上って感じ。


「かんな、奏ちゃん見つめすぎ。」


バスケのチームが同じの沙織にいきなり声をかけられる。