誘惑の毒林檎





[頼]



朝、いつもみたいに雄二と話してると

「ねぇ神埼くん…」
と珍しく東田さんが話しかけてきた


「ど、どうしたの?」


「本…返してくれない?」


「…え。」

なんでいきなり?
なんか…隠したいこと?

家で続きを見ようと思ってたのを後悔した
肝心なとこよんでないのに

それにいつもより東田さんの目に輝きがなかったのは気のせい?


「返してほしいの…」

俺はずっと彼女を見つめた。
何か彼女の事がわかりそうで。
「………ねぇ…東田さん」


「……なに」


「……笑ってよ」
自分でもなんでこんなこといってんのかわからない。でも彼女に笑ってほしかったんだ。

「…わ…らう?」
と聞き返した



「なにいってんだよ頼」
と雄二が聞く
そんなの…俺が知りたい。



「…返して。本。返して」