誘惑の毒林檎




「月葉ちゃん、いいでしょ?少しだけ、ね?」


と私の腕を掴もうとしたとき
「東田さん!」


「……神埼…くん?」


「一緒に帰ろ?」

何で神埼くんが?
一緒に帰る……このひとたちから逃げられる。
私は首を縦にふった




「おい頼、俺達が先約してたんだけど?」

「なら東田さん、俺と先輩たち。どっちと帰りたい?」




そんなの決まってる




「……神埼くん」
「うん、なら帰ろ?」


「頼、てめーの立場わかってんのか?」




と神埼くんが胸ぐらを捕まれた
すると
物凄い鈍い音がしたと思えば
先輩がうずくまった



え?…神埼くんが?

何度も何度もその先輩を蹴る
他の先輩達も同じように殴られ蹴られた

まるで袋のねずみだ。

見てられなくなり
私は神埼くんをよんだ