「ここが410です。わたくしは占い学なので失礼しますね!
お昼ご一緒しましょうねっ!」
「はいっ、ありがとうございます」
「敬語は無くて良いのですよ。
それではまた後でっ」
手を振りながら走っていくシャロンを見送り、410教室に足を踏み入れる。
広い教室にはもうすでにヘカテール先生がいた。
丁度鐘がなる。
「あ、遅れてすみません…」
「まだ予鈴ですよ」
眼鏡をクイッと上げて微笑む。
「でも貴女には時間がないので授業を始めましょう。
席について。席はどの授業でも基本自由ですよ」
「はいっ」
一番前の席に座って教科書と羊皮紙、筆入れを机に出す。
3人で1つの机を使うらしく、椅子が隣に2脚ある。
「では、まず始めに魔法を使う時の心掛けをお話しします。
これは教科書に書いてはいませんが試験には出しますよ。
ノートをしっかり取りなさい。」
羽根ペンにインクを付けて、構える。
「はい。まずはむやみに使用しないこと。
人に向けないこと。
人や動物を傷つけないこと。
魔法とは生活を楽にしたり、何かを護ったりするものです。
戦争は国を護るためですが、なるべくして欲しくはないものですね。」
「戦争…?」
「えぇ。現在魔王軍に国土を侵食され、王国軍は国を護るために戦っているのです。
しかし、それによって何人もの兵士達が命を落としています…」
唇を噛み締める。
「国王さえいてくれれば…」
「?」
「…あ、あぁ。すいません。話が逸れましたね。
では魔法の仕組みについて…教科書を開いて」
何処をメモすれば良いのか分からない。
