バイト上がりに、一緒に駅の方向へ歩いていく間も、 リクはしおりちゃんのことばかり話していた。 あたしはその話を、 「本当に好きなんだねー」 と、微笑ましい気持ちで聞いていた。 前のあたしだったら、誰かからこんなに愛されてるしおりちゃんのこと、ねたんだりしてしまったかもしれないけど。 今のあたしは、もう違う。 こんな風に変われたのは…… やっぱり、イッシ君のおかげなのかも。