「お前、何やってんの?」 近づいてきた人影が、あたしに声をかけてきた。 イッシ君だった。 「鉄棒に座ってるヘンな女がいるなーと思って、よく見たらお前だからビックリした」 「んー、別に。ちょっと物思いにふけってただけ」 「こういう場面で物思いにふける女が座ってるのって、フツーはブランコじゃねーの? なんでお前、鉄棒に座ってるんだよ。 安定性悪いだろ」 イッシ君が笑う。 「あたし、ブランコ嫌いなんだもん」 そう答えながら、勢いよく鉄棒から飛び降りた。