『あ!あんね、さっきね、でっけーメガネの兄ちゃんが、お姉ちゃんのこと探してたよ!』




え?



もしかして百河くん…?




「ねぇ、どうして探してる人が私だと思ったのかな?」




名前じゃわかんないし、写真なんて持ってな…



あっ!雑誌!




「そのお兄ちゃんどっち行ったかわかる?」




うん、こっちだよ



と案内してくれた。



その先には確かに彼がいた。



うそ…。




「あ!いた!」




私たちに気づいて彼が走ってきた。




「連れてきてくれたのか!さんきゅーな、ボーズ!」




気ぃつけて帰れよとしゃがんで男の子の髪を撫でて見送る。



しゃがんだまま、目を合わせない彼が口を開く。




「…つーかひよさぁ、勝手にいなくなんなよな。すげー探したんだぞ。」




「ご、ごめ…




「ぜってー泣いてると思ったから!心配した。俺のせいだけど…。」




「うん。」




「ごめんね?」




「私もっ…ごめんなさい…。でもありがと。」




勇気を出して向かいにしゃがみこみ彼の手を握った。



嬉しくて涙がでた。





でも私、ちょびっとだけ変われたかな?