「そりゃ、なりたいよ」




そう言った彼の表情はとても悲しそうで、生きることを諦めてるような感じがした。




「じゃあ、頑張ろうよ。煙草もお酒も、やめよう」


「ん~~やめれるかなぁ」


「あたしがついてるから絶対やめれる!ていうかやめさせる!!」


「あ~~それは気が気じゃないなぁ」




冗談混じりに笑って見せる彼に、あたしは「もう!」と彼の腕を叩く。


元気になって、思いっきり遊ぼうよ。もう君が何度も生死をさまよってる姿なんて、見たくないよ。


ずっと元気でいて。あたしにその笑顔を見せていて。あたしのそばから、離れないで。




「なぁ」


「ん?」


「いつも、ありがとな」




そんな、悲しい言葉は聞きたくない。




「退院したら何か奢ってね~」


「俺の感謝の気持ち返せばーか!」




こうして、ばかやって、笑い合ってたい。