渚、いっつも「後でね」って言ってまた違うDVD見るじゃん。そんな男のどこがいいの?俺がここにいるのに、なんでそいつなの?
俺、そいつに勝てないの?
「……テレビ消していい?」
「そんなことしたらぶっ飛ばすから」
「いいよ」
そう言えば渚は「は?」と怪訝な顔をして、俺の方に振り向いた。
俺はソファーに寝転がったまま渚の目をじっと見つめる。
「それで渚がこっち向いてくれんなら。俺はなんだってするけど」
「…………ドMかよ」
お得意の鼻で見下したように笑う渚。そして少し腰を浮かせると、テレビから離れて俺のいるソファーに移動してくる。
「え…」
「え、じゃない。邪魔」
そう言うと俺の足をどかせてすとんと座る渚。