「ひぃ先輩!お昼一緒に食べましょ♪」
「あのさぁ、この前も言ったけどあたし友達とお昼食べるから。ていうか“ひぃ”って…」
「さっ、行きましょ〜!!」
「ちょっと…!!」
人の話を最後まで聞かずにぐいっと腕を引っ張るこいつ。
チビのくせにどこにそんな力があるんだか…。
無理矢理連れてこられたのは、いつもこいつとお昼を食べる定番になっている屋上だ。
ほんとは先生しか入れないはずなのに、こいつはなぜか屋上の鍵を持っていて屋上に入ることが出来る。
「あ、先輩シャンプー変えました?」
「…変態か」
一束、髪の毛をすくってくんくんと犬のようににおいを嗅ぐこいつにパシッと手を振り払った。
なんなんだこいつは…。
「冷たいなぁ、ひぃ先輩」