「あ、あの!ぼく…っひぃちゃんのことがすきなんだ!」


「え?ひぃもなーくんのことすきだよ?」




そう言って彼女は無邪気に笑い、僕の人生初の告白はこのとき玉砕した。


あの頃は小さかったから、そういう恋愛感情があまりわからなかったけれど今なら…!と僕は再び彼女に告白をした。


それが、中学3年生の頃。




「ひなちゃん!僕、ひなちゃんのことが…すきです!」


「ん?ひなもなーくんのことすきだよ!」




…そう幼い頃告白をしたときと同じ返しをされ、2度目の告白も見事に玉砕した。


彼女は鈍感なのか、無邪気なのか、それとも僕のことを男としてみていないのか…。


どれも当てはまる気がしてならないが。


そんなあるとき、放課後僕は図書室で委員の仕事をしていたとき聞き覚えのある声と複数の声を聞いた。




「ねえ、ひな。ひなって渚くんのことどう思ってるの?」


「え〜?どうって?」




それは完全にひなちゃんの声と、友達の声だった。