「何、急に」


「だって最近聞いてないなあって思って」


「僕、勉強したいんだけど?」


「そうやってまた逃げる〜」




今回は言ってもらうまで諦めません!、と目をギラギラに輝かせている。


…こういうときの陽菜は言うまで逃がしてくれないからな…。




「……」


「私はなぎくんが大好きです!!」




なんなんだ、この茶番みたいなものは。


僕ははぁ、と溜め息をついて抵抗することを諦めた。…だって陽菜は言うまで離してくれないし。


このまま勉強できないまま1日が終わるのは僕的によろしくないから。




「陽菜…」


「はい!」


「…ひぃ、すきだよ」




そう言ってほっぺにキスをすれば彼女の顔はゆでたこのように真っ赤になってしまった。


…まあ、たまにはこんな日があってもいいかなって思える。


陽菜が調子に乗らなかったら、の話だけど…。




「…なぎくんもっかい!!」


「………はぁ」




僕の愛しのストーカー女は今日も元気だ。




-END-