「せーんぱいっ」
友達とお昼ご飯を食べようと、動こうと腰を浮かせたとき奴は来た。
「………」
学校で一番人気者で、女子のだれよりもかわいいそんな彼があたしにつきまとうようになったのはつい先日のこと。
なぜか彼はバスケ部のヘルプとして体育館に来ており、彼を見ようとファンの子たちが体育館の入り口を塞いでいた。それに声援の声もうるさくあたしたち女バスは激しく迷惑しており、その時にあたしがきつく言ったことで彼のファンの子達はいなくなった、んだけれど…。
彼とはなんの接点も、話したこともなかったのにそれ以来彼は昼休み、放課後とあたしのところへ来るようになったのだ。
何がなんだかまったくわからないし、正直迷惑。
「ひぃ、いいな。また渚くんとお昼かぁ」
「代わりに行く?」
「代われるなら喜んで行ってあげるんだけどねぇ」
彼が呼んでるのは私じゃなくて、あんただから。と苦笑いで指差されあたしは大きく溜め息をついた。
どうして、あたしにつきまとうんだか…。