真愛 【絶賛スランプ中】



今まで彬良が抱えてきたもの。


何も知らなかった。


恐らく、蒼龍のメンバー全員が知らなかっただろう。


蒼龍の信頼関係がどれほど薄っぺらい物だったのか、痛いほどわかった。



「これから蒼龍の幹部らは家に戻れ。それぞれの家に獅童の組員を監視として置く。

1週間後には出て行けるように準備しろ」



その言葉と共に、竜也と美琴、幹部たちは組員に連れて行かれた。



出ていく間際、彬良が足を止め、私を見た。



「…俺は、本当は莉帆のこと信じてた。でも、家族以外の信頼できるあいつらを止めなかった。

いや、それが仲間なんだと思ってた。
やることがどんどんエスカレートしていっても、口出ししないのが仲間だって履き違えてた。

お前らを見てると、俺達の“絆”ってのがどんだけモロくて、上辺だけだったのか痛いほどわかった。

こんなこと今更言っても言い訳にしか聞こえねぇだろうけど、これだけは言わせてくれ。





莉帆…幸せになれ」



彬良は優しく微笑み、部屋を出て行った。