「大丈夫だよ」 そう言うと、豪毅は心配そうにしながらも少し微笑んだ。 しばらくすると。 「着きましたよ」 運転手が車を停めた。 車を降りて、目の前にそびえる建物を見る。 コンクリートの壁。 意味が無いんじゃないかと思うほど小さな窓。 その窓には頑丈な鉄格子がはめてある。