「聞いたよ、マチ子ちゃーん」 お昼ご飯を食べてると、いつものように 春樹さんがやってきた。 「僕の台本もう覚えてくれたんだって? 嬉しいことしてくれるよね」 「たまたまです。毎日読んでたら、 覚えちゃったの」 「へぇ、だけど誰でもできること じゃないよ。それは」 やっぱり… みんな、すごいって言う…。 春樹さんまで… じゃあ六郎さんもすごいって、 同じように思うのかなぁ? 湯木さんは? 私を一人前の役者として、 認めてくれるのかなぁ?