「じゃあ、練習頑張ってね」 コーヒーをぐびぐび飲み干して、 春樹さんはそそくさと行ってしまった。 はぁ、私もさっさと食べちゃお。 スパゲティにフォークを伸ばした瞬間、 …え なに、これ… 牛乳がお皿に注がれている。 見上げると、団員の人が笑って、 牛乳のビンをかたむけていた。 びしゃびしゃと音を立てて、スパゲティの上に落ちてゆく牛乳。 「…なに、するんですか」 震える声を抑えて、私は言った。