「雨だぁー…。」
夏休みが終わり、今日からまた学校。
今日は雨。
湿気で髪の毛が言うこと聞かなくなるし、頭痛くなるし、てか傘持つのめんどくさいし!
「きゃっ…」
あーあー。
水たまり入っちゃったー…
ローファーも靴下もビショビショ。
ついてないよねー、ほんと…
「あーあー!めっちゃビショビショになってんじゃん!」
藤野君はケラケラ笑ってる。
今日から登校も一緒な私たち。
しばらく歩いて、学校の門の前。
「…あっ!」
藤野君は空を指差して言った。
指がさす方向を見てみると、くっきりとした虹が綺麗にかかっていた。
「わぁ…きれい…」
思わずそう呟くと、藤野君はニコッと笑った。
ずっと、この虹がかかっていればいいのに。
消えなければいいのに。
そうすれば、毎日が幸せになるのに…
「まあ虹がでるには雨が降らなきゃいけないからなー。
要するに困難のあとには幸せが待ってるってことだな。」
なんか、いいこと言ってうまい具合にまとめてる…
でもなんかおもしろい。
「何言ってんの!ちょー面白い!」
2人で笑いながら教室に入った。