「おー、美夏じゃん」

「え、藤野君!? と、村岡君!?」

一緒に遊んでいたらしい藤野君と村岡君に遭遇した。

「なんで2人が一緒なの!? てか、仲よかったんだ!」

ちょっと顔が赤い綾莉。

分かりやすっ!


「俺らちょっと遊んでたんだよなー」

村岡君が言った。

え、村岡君のテンションいつもと桁違いじゃないですか…?


て、てか、2人の私服初めて見たかも!

「そっかー! なんか2人が仲良いのって意外かも」

だよねー!っていう綾莉は、本当に楽しそうで嬉しそうで…


「ねえ、これからカラオケ行かない?」

なんて、綾莉が言ってる。
もう6時過ぎ。今から行ったら夜遅くなっちゃうから行く人はいないだろうなー…

「あ、俺暇だから行こっかなー」

と、村岡君。

「直斗(なおと)行くなら俺も行くわ」

え、直斗って誰ですか。
あ、村岡君のことか。

「美夏も行くでしょ!」

え、ダブルデートみたいじゃん!楽しそう!
とは思えず。

「あー、んじゃあ行こっかな…!」

「決まり!楽しみだなーっ!」


はしゃぐ綾莉はいつものテンションではなかった。