結局よくわからないまま、月日は流れてしまい…

今は夏。
そして明日からは…


「夏休みだぁー!!」

私は目を輝かせている。
頭にはキンキンのかき氷と浴衣と、花火が好き放題あがっている。

一方綾莉の頭の中は村岡君と祭りに行きたいみたいで…

「美夏ーお願いー!必ずこの恩は返すから!
村岡のこと誘ってよー!」

「やだ!なんで私が村岡君のこと誘わなきゃいけないの!?
頑張れ、綾莉!
っあ!!あそこに村岡君いるよ!」

村岡君は一人で帰るのか、靴を履き変える直前だった。

「連絡先聞くんだよ、最初は!オッケー?」


さあ行け!
そう言って背中を押す。
だけど、歩いていかない綾莉。


はー、仕方ないか。

「村岡君、今から帰り?」

私は村岡君に声をかけ、綾莉の手を引っ張って下駄箱へと向かった。

「え?あ、ああ。そうだけど?」

「よかった。この子、私と同じクラスの綾莉。
聞きたいことがあるんだって!
私急いでるから帰るねー、ばいばい!!」

ごめん、綾莉! あとは頑張れ!


「え、あっちょっと…」

こんな声は聞こえないふり。

どうなるのか、気になって気になって仕方がないっ!


「美夏ー!」

この声は…