「ふぅ...やっと終わったー」


部活も終わり、千歳くんが伸びをする。


「あっ...そうそう、あの話、まだ、大丈夫?」

「えっ?何が?」

「...俺が、歌手としてデビューするって話」


千歳くんの言葉に、私は喜びを隠せなかった。


「本当!?」

「うん。返事、かなり遅くなってごめん」

「いいよいいよ!じゃあ早速事務所行こー!」

「え、今から!?」

「早い方がいいじゃん!」


私は千歳くんの手を強引に引っ張り、事務所へと駆け出した。