「そろそろ寮に戻ろっか。遅いとみんな心配するしね」

「そうだな」



ガタッ


「誰かいるのか!!」


蓮の怒鳴りつけるような声に、物陰から出てきたのはつい先日廊下でぶつかった3年生だった。


「お、お前はあの時の……!!」




「もしかして…………お兄、ちゃん?」