健はやっとそう打ち明けると、何やわからんけど「ああ~…」なんて変な声を出して両手で自身の顔を覆う。
俺はそんな健に、グラスを拭きながら言った。
「ほなさっさと告れや」
「っ、無理だよ!何言い出すの、」
「なんっでやねん!好きなんやろ?せやったら好きや言うたらええやんけ、早よせんと誰かにとられてまうで!」
「~っ、わかってるよ!わかってるけどっ……やっぱ無理に決まってんじゃん!」
健は俺の言葉にそう言うと、注文していたアイスコーヒーをぐっと飲み干す。
…ああ、こら重症やな。
そう思いながら、健の様子を眺めていると…
「兄貴、ただいまっ」
その時。
タイミング良く、世奈がカフェに入ってきた。
「おお、世奈。おかえり、」
俺が世奈にそう言うと、世奈はそのままカウンターの席に座る。
一方、その世奈の突然の登場に、一気に口数が減るわかりやすい健。目すら合わせようとしてへんし。
健も同じカウンターに座っとるけど、場所が離れとるせいか、世奈はまだ健の存在に気づいてへんみたいや。
「何か飲む?」
「うん、オレンジジュースがいい!」
「ん、オッケー」

