“適当なんかじゃないよ!あたしこの前、世奈さんが男の人と二人きりで歩いてる姿、見ちゃったんだから!”
「………」
そしてそのメッセージを読んで僕は軽くため息を吐くと、また返信の文字を打つ。
…ホラね。どうせその相手って、世奈ちゃんのお兄さんか相沢さんだ。
相沢さんだったら話は別だけど、お兄さんの確率が高いから心配はない。
“大丈夫だよー。多分それ、世奈ちゃんの義理のお兄さんだから”
“え、お兄ちゃん?”
“凄いイケメンな人だったでしょ?”
しかし、僕がそう打ってスマホを閉じると…返信は光の速さで送られてきた。
“えぇー。お世辞にもイケメンなんて言えない人だったなー。でも世奈さん、その人とすっごく楽しそうに話してたよ”
「!」
“あれ、絶対浮気だと思うな。お兄ちゃん、いいの?”
え……イケメンじゃ、ない…?
僕はその結菜からの返信の文字を読むと、思わず静かに混乱してしまう。
だって、イケメンじゃないってことは、イコールお兄さんじゃない、っていうことで…。
………いや、でも、そもそも世奈ちゃんが浮気なんてするはずがない。僕は彼氏なんだから信じてあげなきゃ。
こんな簡単に結菜に乗せられてちゃダメだ。
僕は自分にそう言い聞かせると、“100%浮気じゃないから、大丈夫”とだけ打ってまたスマホを閉じた。
僕に抱かれる前でさえ、あんなに顔を真っ赤にする世奈ちゃんだもん……浮気なんて、ありえない…。

