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数日後。
あれから、結局兄貴に内緒でこっそり本格的にバイトを探すことを決めたあたしは、
健から言われた言葉も聞く耳持たずで独り街にくり出していた。
そんなあたしの手には、一枚の履歴書。
やる気は、かなりある方だ。もちろん、翔太への誕生日プレゼントがかかってるわけだし。
しかし…
「…全っ然ダメだ」
一応半日くらいかけて何軒か回ってみたはいいものの、結果は全てノー。
やっぱりバイトをするには保護者のハンコが無きゃいけないらしく、このあたしの茶色い髪もアウトらしい。
そのせいで、朝には十分にあったやる気も今じゃもうほとんどゼロ。
断られすぎて、さすがにもう…今は立ち直れなくなってきた。
心のどこかで「バイトくらい…」って、思ってたけど……予想以上に厳しすぎる。
しかし、あたしがそう思いながら公園のベンチに座っていると…
「あれ!?世奈さん!」
「…?」
その時…少し離れた場所から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
…結菜さん…

