あたしはその言葉にハッと我に返ると、結菜さんに言う。
「あ、えっと…翔太…くんの彼女の、世奈です。初めまして」
そう言って、ペコリと頭を下げる。
…前に、翔太に「結菜は性格がよくない」みたいなことを言われていたけど、実際どうなんだろう。
あたしがそう思いつつドキドキしていたら、結菜さんが翔太に言った。
「っ、ちょっとお兄ちゃん!」
「!」
「彼女が出来たなんて、あたし聞いてないよ!何で言ってくんないの!?」
「や、だってお前すげー嫌が、」
「世奈さん初めまして!あたし、翔太お兄ちゃんの妹の、結菜です」
結菜さんは半ば怒ったようにして翔太にそう言ったあと、パッとあたしに笑顔を浮かべてそう挨拶をする。
そしてそれと同時に、結菜さんに両手を優しく握られる。
…なんだ、翔太はああ言ってたけど、結構良いコじゃん。
もちろん、笑顔も可愛い。八重歯が見える。
あたしはそんな結菜さんの様子に少し安堵すると、彼女に言った。
「よろしく。…やっぱ、翔太くんの妹だから…似てますね、雰囲気が」
「ええ?そうですかー?義理なのに~。ってか、世奈さんまで敬語じゃなくていいですよ~」
あたしが年下なんですから。
結菜さんはそう言うと、少しだけ笑って見せた。
…良かった、機嫌は損ねてないみたい。

