あたしはそう言うと、ポッキーを一口、口に含む。
でも皆は、あたしのそんな答えに疑いの顔。
明らかに「嘘だ」って顔してる。
「うっそ!だってあの翔太くんだよ!」
「そうそう!教室にいる時でさえ世奈にベッタリで見てるこっちが恥ずかしいくらいなのに、二人だけの時にもキス以上のことは何もないってそれあり得るのー!?」
そう言って、皆目を丸くする。
だって…そうは言われても、ねぇ?
本当に、そういうのはまだ先のことだと思ってたし。
「あるよー。あり得る。ってかあたし、そういう…初めて、とか…まだしたことないからね。完全に初心者だから」
「え、そうなの!?」
「うん。…あ、だから翔太が、あたしがそれを言ったら“じゃあ待つよ”って言ってくれたの」
それがあるから今のところはまだ何もない。
あたしがそう言うと、皆はようやく信じてくれたのか、「翔太くん優しー!」とその場が盛り上がる。
そうそう。優しいでしょ。
だけどその時、ヒナが言った。
「え、でも世奈って、翔太くんと付き合い始めてもうどれくらいだっけ?」
「!」
その何気ない質問に、思わずあたしの心臓がドキリと音を立てる。
えっと…ひーふーみー…
「……は、半年以上は経ってるかな」

