「!?わっ、」



突然、健の方からバスケットボールが飛んできて、言われた。



「世奈、俺とバスケで賭けよーぜ」

「…え」



…賭ける…?



「…何を?」

「お前、早月に距離を置いてほしいって言われたんだろ?でもそれ、明らかに勇斗くんが原因ではあるけど、お前の今までの元カレ達同様俺のせいでもあるみたいだから」

「!」

「だからお前がこれ以上悲しまないように、もしこの勝負で世奈が勝ったら、俺は世奈のこと潔く諦めるよ。

で、俺から早月に言ってやる。俺は世奈と釣り合わない。世奈に必要なのはお前だけだって。

大丈夫。この前早月を勇斗くんに紹介した時みたいに、インチキじゃないから。今回は本気」


「…、」


「今から一対一で勝負して、先にゴールに入れた方が勝ちな。何回でも相手してやる。ただし、制限時間は今から一時間半後の21時まで。

もちろん、相手は世奈だから多少手は抜くよ」