健はそう言うと、いつのまにか涙を流していたあたしの頭をぽんぽんする。
…あれ?
なんでっ…
出来ればコイツの前でなんて泣きたくないけれど、一度溢れてしまった涙はなかなか止まってくれることはない。
健の言葉に、あたしは一瞬「泣いてない」って言いかけたけど、マジで泣いてるみたいだからこれ以上強がるのはやめた。
でも、
「…独りになりたい」
「…」
「ごめん。あたし帰る」
あたしはこの状況にいたたまれなくなってそう言うと、健の手をそっと自分から離す。
…健の前でこれ以上泣きたくないし。
しかしあたしがそう言って鞄を持って椅子から立ち上がると、その時兄貴が戻ってきて言った。
「!!
あーっ!世奈泣いとるやん!健また泣かしたな!」
「えっ、いや俺じゃな…!」
「お前やなかったら誰が世奈泣かしてん、さっきまでは泣いてへんかったんに!」
「ちーがうって。俺じゃないって!だからこれは、早月翔太が原因で、」

